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<title>Ｔ字路の書架</title>
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<description>本の感想を中心としたブログ。ミステリ、ＳＦ、ノンフィクション、海外文学を中心とした、気の向くままの読書の記録です。</description>
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<title>『天冥の標 I メニー・メニー・シープ』</title>
<description> 小川一水　ハヤカワ文庫　A　地球人類の宇宙植民地メニー・メニー・シープでは、植民開始時のトラブルにより多くの技術が失われ、さらにこの地に化石燃料がなかったことから、 21世紀の地球文明よりも劣る生活を余儀なくされていた。入植開始から300年が過ぎた西暦2803年、かろうじて残った機械技術と入植船から供給されるエネルギーを独占した”領主”の圧政に、市民たちは立ち上がるが . . .　文庫上下で700ページにおよぶ作品なが
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<![CDATA[ 小川一水　ハヤカワ文庫　A<br /><br />　地球人類の宇宙植民地メニー・メニー・シープでは、植民開始時のトラブルにより多くの技術が失われ、さらにこの地に化石燃料がなかったことから、 21世紀の地球文明よりも劣る生活を余儀なくされていた。入植開始から300年が過ぎた西暦2803年、かろうじて残った機械技術と入植船から供給されるエネルギーを独占した”領主”の圧政に、市民たちは立ち上がるが . . .<br /><br />　文庫上下で700ページにおよぶ作品ながら、これはまだほんのプロローグ。全10巻と予告されている大長編の第1巻目。市民たちのクーデターの物語を熱くなって読んでいると、ラストで「ちょ、おいィ！？」(あとがきより)という展開になる。<br /><br />　著者の作品の特徴である全力で苦境を打破しようとする人々の活躍は健在である一方、弱点と感じていた甘さは影を潜めており、とても楽しく読むことができた。尻つぼみになることなく、このままのクオリティでシリーズを書き進めることができたら大傑作になることだろう。<br /><br />　まだ第1巻なので当然のことながら、数多くの謎は未解明なまま。「2010年初春巻！」と予告されている第2巻が本当に待ち遠しい。 ]]>
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<dc:subject>ＳＦ</dc:subject>
<dc:date>2009-11-07T23:08:55+09:00</dc:date>
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<title>『建築する動物たち』</title>
<description> マイク・ハンセル　青土社　B－　ビーバーやシロアリ、多くの鳥など、「建築」する動物たちについて述べた本。複数の書評に好意的に書かれていたこともあり、読んだ。内容的には興味深い点が多かったものの、どうも文章がわかりづらい。明らかな誤訳も何カ所かあったし、翻訳の問題かもしれない。また、こうした内容ならば、もっと図版を多くして欲しかった。文章だけでは伝わりにくい。
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<![CDATA[ マイク・ハンセル　青土社　B－<br /><br />　ビーバーやシロアリ、多くの鳥など、「建築」する動物たちについて述べた本。複数の書評に好意的に書かれていたこともあり、読んだ。内容的には興味深い点が多かったものの、どうも文章がわかりづらい。明らかな誤訳も何カ所かあったし、翻訳の問題かもしれない。また、こうした内容ならば、もっと図版を多くして欲しかった。文章だけでは伝わりにくい。 ]]>
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<dc:subject>ノンフィクション</dc:subject>
<dc:date>2009-11-07T23:06:57+09:00</dc:date>
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<title>『獣の奏者　闘蛇編、王獣編』</title>
<description> 上橋菜穂子　講談社文庫　A　闘蛇衆の村に暮らす少女エリンは母を失い、自らの命も危機にさらされる。蜂飼いジョウンに救われたエリンは母と同じ獣ノ医術師を目指すが、やがて王国を揺るがす戦いに巻き込まれていく . . .　世間での評価の高いファンタジー。文庫化されたので読んでみたが、評判通り楽しめた。しっかりと構築された世界の中で語られる、少女の成長と世界そのものについての物語。それぞれの登場人物の生き方、考え
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<![CDATA[ 上橋菜穂子　講談社文庫　A<br /><br />　闘蛇衆の村に暮らす少女エリンは母を失い、自らの命も危機にさらされる。蜂飼いジョウンに救われたエリンは母と同じ獣ノ医術師を目指すが、やがて王国を揺るがす戦いに巻き込まれていく . . .<br /><br />　世間での評価の高いファンタジー。文庫化されたので読んでみたが、評判通り楽しめた。しっかりと構築された世界の中で語られる、少女の成長と世界そのものについての物語。それぞれの登場人物の生き方、考え方に深みがある。王獣リランの飛翔シーンを初め、生き生きとした美しい描写にも心奪われた。 ]]>
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<dc:subject>国内小説</dc:subject>
<dc:date>2009-11-07T23:05:32+09:00</dc:date>
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<title>『グラーグ57』</title>
<description> トム・ロブ・スミス　新潮文庫　A　昨年の海外No.1ミステリ『チャイルド44』の続編。前作から３年後のソ連。スターリン後の見直し政策により投獄されていた者が次々に釈放され、かつての捜査官や密告者たちに復讐を謀る。モスクワ殺人課を創設し、ネステロフとともに働くレオにも魔の手が伸び . . .　『チャイルド44』は連続殺人の真相を究明するサイコサスペンスの要素もかなりある作品だったが、今回の作品に狭義のミステリの要
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<![CDATA[ トム・ロブ・スミス　新潮文庫　A<br /><br />　昨年の海外No.1ミステリ『チャイルド44』の続編。前作から３年後のソ連。スターリン後の見直し政策により投獄されていた者が次々に釈放され、かつての捜査官や密告者たちに復讐を謀る。モスクワ殺人課を創設し、ネステロフとともに働くレオにも魔の手が伸び . . .<br /><br />　『チャイルド44』は連続殺人の真相を究明するサイコサスペンスの要素もかなりある作品だったが、今回の作品に狭義のミステリの要素はほとんどなく、目まぐるしく舞台が変わりつつも常にレオが窮地に立たされる冒険小説の色が濃い作品だった。さらに、物語のクライマックスが1956年のハンガリー動乱に設定されるなど、歴史小説的な要素も強くなっているように感じた。また前作と同様、家族小説でもあった。<br /><br />　目新しさが失われた分、前作よりは満足度は落ちるが、矛盾に満ちた社会の中で、自分と家族を再生させるために、あらゆる苦難に立ち向かうレオの姿を堪能することができた。<br /><br />　三部作になるようなので、次の作品がとても楽しみ。 ]]>
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<dc:subject>海外小説</dc:subject>
<dc:date>2009-11-07T23:03:34+09:00</dc:date>
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<title>『かくして冥王星は降格された』</title>
<description> ニール・ドグラース・タイソン　早川書房　B＋　冥王星の発見から、その歴史、文化の中での位置づけ、そして2006年の惑星降格劇までを、降格騒ぎの発端を作った天文学者である著者が書いた本。　冥王星は唯一アメリカ人が発見した惑星(今は違うが)であるとともに、その英語名PLUTOはディズニーキャラクターと同じであり(ただし、特に直接的なつながりはないらしい)、子供たちに最も人気のある惑星であったことから、降格問題に対す
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<![CDATA[ ニール・ドグラース・タイソン　早川書房　B＋<br /><br />　冥王星の発見から、その歴史、文化の中での位置づけ、そして2006年の惑星降格劇までを、降格騒ぎの発端を作った天文学者である著者が書いた本。<br /><br />　冥王星は唯一アメリカ人が発見した惑星(今は違うが)であるとともに、その英語名PLUTOはディズニーキャラクターと同じであり(ただし、特に直接的なつながりはないらしい)、子供たちに最も人気のある惑星であったことから、降格問題に対するアメリカでの反響は日本の比ではなかったらしい。そうした騒ぎの顛末を、ある意味騒ぎの発端を作った著者に対する小学生の抗議の手紙や冥王星をテーマとしたポピュラーソング、もちろん科学的な論争などを通して語っており、とても楽しめるものだった。科学を専門家以外に楽しくわかりやすく語る科学者は多くいるが、著者はまた独特の手法、考え方を持っているようで、他の本もぜひ読んでみたいと思う。 ]]>
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<dc:subject>ノンフィクション</dc:subject>
<dc:date>2009-11-01T00:01:01+09:00</dc:date>
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<title>『深淵のガランス』</title>
<description> 北森鴻　文春文庫　B　花師と絵画修復師、二つの顔を持つ男佐月恭壱を主人公とする連作中短篇集。修復を依頼された作品の下に隠された別の絵の秘密とは？(表題作)。洞窟壁画の修復と四分割された絵の探索、同時期に関わることになった二つの仕事の関係とは？(「血色夢」)。他一編。　骨董の宇佐見陶子シリーズ、民俗学の蓮丈那智シリーズの系譜。真贋論争や絵の下に描かれた別の絵の謎、一部が描き替えられた絵の謎など、絵画もま
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<![CDATA[ 北森鴻　文春文庫　B<br /><br />　花師と絵画修復師、二つの顔を持つ男佐月恭壱を主人公とする連作中短篇集。修復を依頼された作品の下に隠された別の絵の秘密とは？(表題作)。洞窟壁画の修復と四分割された絵の探索、同時期に関わることになった二つの仕事の関係とは？(「血色夢」)。他一編。<br /><br />　骨董の宇佐見陶子シリーズ、民俗学の蓮丈那智シリーズの系譜。真贋論争や絵の下に描かれた別の絵の謎、一部が描き替えられた絵の謎など、絵画もまたいわゆる蘊蓄ミステリのネタとしては恰好のものだろう。それだけに類似作は多そうだが、とりあえずこの作品集は著者らしい手堅さで楽しませてくれた。ただし、蓮丈那智シリーズも最初は面白かったのに、巻が進むに連れてつまらなくなっているので、この先は心配。くれぐれも、無理を感じさせ過ぎない作品を展開していって欲しい。 ]]>
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<dc:subject>ミステリ</dc:subject>
<dc:date>2009-10-31T23:58:30+09:00</dc:date>
<dc:creator>taketooks</dc:creator>
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<title>『シャドウ』</title>
<description> 道尾秀介　創元推理文庫　B　母をガンで亡くし、父と二人の暮らしを始めた我茂鳳介。鳳介の幼なじみにして小学校でも同じクラスの水城亜紀の母恵は、夫の働く大学の屋上から身を投げ自殺した。ともに母親を失った鳳介と亜紀、そしてそれぞれの家族はどう再生するのか？　第７回本格ミステリ大賞受賞作。二つの家庭を次々と襲う悲劇の描写の中に埋め込まれた数々の伏線が、事態の意外な真相をあぶり出し、思わぬ展開に。丁寧に編ま
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<![CDATA[ 道尾秀介　創元推理文庫　B<br /><br />　母をガンで亡くし、父と二人の暮らしを始めた我茂鳳介。鳳介の幼なじみにして小学校でも同じクラスの水城亜紀の母恵は、夫の働く大学の屋上から身を投げ自殺した。ともに母親を失った鳳介と亜紀、そしてそれぞれの家族はどう再生するのか？<br /><br />　第７回本格ミステリ大賞受賞作。二つの家庭を次々と襲う悲劇の描写の中に埋め込まれた数々の伏線が、事態の意外な真相をあぶり出し、思わぬ展開に。丁寧に編まれた巧緻な作品ではあるものの、その分インパクトは弱いか。面白いけど、後味のあまりよくない『向日葵の咲かない夏』や悪趣味ギリギリの『片眼の猿』に比べると、満足度はちょっと低めだった。 ]]>
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<dc:subject>ミステリ</dc:subject>
<dc:date>2009-10-04T23:21:00+09:00</dc:date>
<dc:creator>taketooks</dc:creator>
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<title>『数学的にありえない』</title>
<description> アダム・ファウアー　文春文庫　C＋　ポーカーで借金を作り、首が回らなくなったデイヴィッド・ケイン。おまけに神経失調も患った彼が実験的な新薬を試すと、ある特殊な能力が身に付いてしまう。その能力に目を付けた情報機関に追い回される羽目に陥った彼は、その能力を駆使して立ち向かうが . . .　SF的な設定のノンストップ・サスペンス。単行本刊行時、ミステリ評論家の千街晶之はミステリ、SF両方のファンに受けるのではない
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<![CDATA[ アダム・ファウアー　文春文庫　C＋<br /><br />　ポーカーで借金を作り、首が回らなくなったデイヴィッド・ケイン。おまけに神経失調も患った彼が実験的な新薬を試すと、ある特殊な能力が身に付いてしまう。その能力に目を付けた情報機関に追い回される羽目に陥った彼は、その能力を駆使して立ち向かうが . . .<br /><br />　SF的な設定のノンストップ・サスペンス。単行本刊行時、ミステリ評論家の千街晶之はミステリ、SF両方のファンに受けるのではないかと書いていたのだが、大森望の書評では「SF的にありえない」と一蹴。その年の「このミス」では海外篇第５位だったのに、「SFが読みたい」では話題にもなっていなかった作品。ミステリとSF両方が好きな私はどう感じるのか、大きな興味を抱いて読んだ。<br /><br />　確かにノンストップ・サスペンスではあり、それなりに楽しめなくはないが、やはり「SF的にありえない」。そもそも、主人公の能力でどこまでのことができるのかがよくわからない。SF的な設定でサスペンスを書くならば、主人公に何ができて何ができないのか、その設定の中での論理をきちんと構築しないと、主人公が陥るピンチもそこからの脱却も、著者の都合がいいように描かれているだけと感じられてしまう。SF的な説明も腑に落ちないことばかりだし。また、この能力の設定だと、多くのSFファンはグレッグ・イーガンの『宇宙消失』を思い出すものと思うのだが、現代最高のSF作家の呼び声も高いイーガンが比較対象になった時点で一気にハードルは高くなるわけで、SFファンはまず満足しないだろう。 ]]>
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<dc:subject>ミステリ</dc:subject>
<dc:date>2009-10-04T23:19:35+09:00</dc:date>
<dc:creator>taketooks</dc:creator>
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<title>『チリモン博物誌』</title>
<description> きしわだ自然友の会　幻戯書房　B　「チリモン」とは「チリメンモンスター」の略。ちりめんじゃこ漁の網で混獲される魚やエビカニ類、貝などのこと。通常は加工工場で除去されているが、自然の多様性や生態系を学習する教材になるということで、あえて混ざったままの状態で売られているものがあるとのこと。この本は、そんなチリモン探しの創始者たちが書いた本で、チリモンの分類、遭遇率、生態などを書いたもの。チリモン探しは
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<![CDATA[ きしわだ自然友の会　幻戯書房　B<br /><br />　「チリモン」とは「チリメンモンスター」の略。ちりめんじゃこ漁の網で混獲される魚やエビカニ類、貝などのこと。通常は加工工場で除去されているが、自然の多様性や生態系を学習する教材になるということで、あえて混ざったままの状態で売られているものがあるとのこと。この本は、そんなチリモン探しの創始者たちが書いた本で、チリモンの分類、遭遇率、生態などを書いたもの。チリモン探しは以前「タモリ倶楽部」でも取り上げられており、興味を持っていたのだが、これを読んでますます関心が湧いた。すごく楽しそう。チリモン入りのじゃこは通販でも手に入るようなので、ぜひともチャレンジしたいと思う。 ]]>
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<dc:subject>ノンフィクション</dc:subject>
<dc:date>2009-09-26T23:13:44+09:00</dc:date>
<dc:creator>taketooks</dc:creator>
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<title>『幽霊の2/3』</title>
<description> ヘレン・マクロイ　創元推理文庫　B＋　出版社の社長トニー・ケインが自宅で開いたパーティで、人気作家エイモス・コットルが毒殺された。別居状態からヨリを戻したがっている妻、エイモスの新作を酷評した文芸批評家、空気の読めない作家志望の女性などとともにパーティに参加していた精神科医ベイジル・ウィリング博士は事件解決に乗り出すが、事態は意外な方向に . . .　海外ミステリのオールドファンなら誰でも名前だけは知っ
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<![CDATA[ ヘレン・マクロイ　創元推理文庫　B＋<br /><br />　出版社の社長トニー・ケインが自宅で開いたパーティで、人気作家エイモス・コットルが毒殺された。別居状態からヨリを戻したがっている妻、エイモスの新作を酷評した文芸批評家、空気の読めない作家志望の女性などとともにパーティに参加していた精神科医ベイジル・ウィリング博士は事件解決に乗り出すが、事態は意外な方向に . . .<br /><br />　海外ミステリのオールドファンなら誰でも名前だけは知っている幻の作品。長く品切れ状態が続いていたこの作品が新訳で出版されたということで、早速読んでみた。田舎の邸宅で開かれたパーティの最中に起こる衆人環視下での毒殺事件。設定だけ見るといかにもクラシカルな本格ミステリを想像させるが、物語は途中から意外な方向に進む。先が読めないのがいい。物語全体に、出版界に対する皮肉が満ちているのも面白い。当時の出版界の事情や英語の言葉遣いについての知識がない私に推理できるものではなかったが、物語の各所に散りばめられた伏線を撚り合わせて真相に到達する謎解きは、本格ミステリの面白さを十分に味わわせてくれた。これまで品切れ状態が続いていたのがとてももったいない傑作だと思う。タイトルも傑作。 ]]>
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<dc:subject>ミステリ</dc:subject>
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